「別にいいよ」
そう言った直後から、胸の奥がザラザラしてくる。
友だちや家族だから、波風は立てたくない。
相手を責めたいわけでもない。
ただ、ほんの少しだけ引っかかった。
なのに、その“ほんの少し”を飲み込んだまま過ごして、
ある日小さなきっかけで、思ってもいない強い言葉が出てしまう――。
このコラムで伝えたいこと
モヤモヤは、爆発する前に「小出し」で出していい。
言う・言わないの二択じゃなくて、「今は全部は言えないけど、少しだけ伝える」ができます。
“少しだけ伝える”をLINEに落とすのが難しいときは、まず一往復で終える短文の型に寄せるとラクです。
→誘いを断るLINEは短くていい:一往復で終える返し方6選
なぜ、我慢が溜まりやすいのか
ここからは一般論ですが、家庭や友人関係では、
- 近い関係ほど「これくらい分かってほしい」と期待が生まれやすい
- 期待があるほど、うまく言えないときに“飲み込む”を選びやすい
- 飲み込んだ分は消えずに、心の中で“片付いていない気持ち”として残りやすい
…という流れが起きやすいです。
そして片付かないまま積み上がると、出来事そのものよりも
「分かってもらえなかった感じ」「大事にされなかった感じ」が膨らんで、
爆発の燃料になってしまいます。
“爆発”の正体は、怒りじゃなくて「遅れて出てきた悲しさ」かもしれない
爆発するとき、表面に出るのは怒りでも、根っこには
- わかってほしかった
- 雑に扱われた気がした
- 大切にしたかった(関係も、自分も)
みたいな感情が隠れていることがあります。
だから爆発したあとに、自己嫌悪になるんですよね。
「怒りたかったわけじゃないのに」って。
心を守る見立て
我慢は“優しさ”の形をしているけれど、同時に“危険信号”にもなりうる。
我慢を続けると、あなたが守ろうとしている関係が、逆に傷つきやすくなります。
だからこそ、“爆発する前の小出し”は、関係を壊す行為ではなくて、むしろ関係を守る行為になりえます。
明日1回だけの「小さな実験」
次にモヤモヤが出たら、全部説明しようとしなくていいので、小出し(=一文だけ)にしてみてください。
ポイントは3つだけです。
- 相手を裁かない(あなたが悪い、を言わない)
- 事実を短く(1個だけ)
- 気持ちを小さく(大きくしない)
たとえば、こんな感じ。
「ちょっとだけ聞いてほしい。さっきの言い方、少しだけ引っかかっちゃった。」
これで十分です。
“解決”まで持っていかなくていい。まずは「片付かないままにしない」ことがゴールです。
合言葉:これだけ言えたら十分
テンプレ集は今日は置きません。
代わりに、合言葉を1つだけ。
「今はうまく言えないけど、モヤモヤがある。」
この一言が言えたら、まず合格です。
相手を責めずに、自分も守れて、爆発の前にブレーキをかけられます。
うまくいかない日も、想定内でいい
小出しにしたのに、相手が「え、そんなつもりじゃない」と返してくることもあります。
そのときは勝ち負けにせず、こう続ければOKです。
「うん、責めたいわけじゃないんだ。私の中で引っかかりが残っちゃってて。」
“理解させる”ではなく、“共有する”。
まずはそこまでで十分です。
終わりに
あなたの“爆発”は、怒りでしたか。
それとも、ずっと後回しにしてきた「悲しさ」でしたか。
※このコラムは一般的なコミュニケーションの工夫を扱っています(医療・心理の診断や治療の代替ではありません)。
